マラリア予防薬
マラリアとは
【感染】
マラリアはマラリア原虫と呼ばれる寄生虫の感染症です。マラリア原虫を持っている蚊(ハマダラカ)が人を吸血する際にマラリア原虫が体内に入り感染が成立します。体内に侵入したマラリア原虫は主に血液の中の赤血球に寄生し、赤血球を破壊することで発熱や貧血を起こします。
【症状】
マラリアは熱発作と呼ばれる発熱が主症状で、悪寒や震えを伴った発熱が1時間から2時間みられ、その後高熱が4時間から5時間続きます。この時に頭痛や吐き気を伴い、重症な場合には意識障害がみられることがあります。その後大量の発汗とともに解熱します。熱発作のパターンは初期には不規則ですが、熱帯熱マラリア以外は次第に規則的な熱型になっていきます。
熱帯熱マラリアの場合は、発熱に伴う症状が強く、不規則に発熱し、解熱時も健康感がない。早期に治療を開始しないと血中の原虫数は急激に増加し、脳性マラリア、ARDS、急性腎不全、代謝性アシドーシス、重症貧血を併発し死亡する。一方、その他のマラリアは比較的ゆっくりした経過をとり、一般的に良性マラリアとも言われる。
感染地域
アジア、オセアニア、中南米、アフリカの熱帯・温帯地域
※季節、天候などによりマラリアが流行する地域は変わるので出発前に最新の情報を入手することをお勧めします。
マラリア予防薬について
マラロン
副反応が極めて少なく、うつ状態などの精神神経疾患や不整脈がある方でも安全に使えるというメリットから、世界で広く使用されている抗マラリア薬です。渡航先に到着する2日前から服用を開始し、滞在中も毎日1錠内服します。マラリアの流行地域を離れてからも1週間は内服を続けます。
毎日服用する事から、長期に渡る場合はコストが大きくなりますが、短期滞在の場合(2ヶ月未満)は、マラロンの服用を強くお勧めしております。
また、タイ、カンボジア、ミャンマーなど一部の熱帯アジア地域では、メファキン耐性マラリアが存在するため、マラロンの服用が必要となります。
費用
1錠:825円(税込)
1ヶ月滞在の場合の費用例
渡航前 2日間:2錠
滞在中 30日間:30錠
帰国後 7日間:7錠
(2+30+7) × 825 = 32,175円(税込)
マラロンを処方せず、医師との相談だけの場合は相談料として別途3,300円(税込)を頂戴いたします。
メファキン
流行地到着の1週間前から流行地出発後の4週間まで毎週1回服用します。週一回の内服のため処方される合計錠数が少なく、費用を抑えられますが、マラロンに比べ副作用の強く、また地域によっては使用できない場合もございます。
重い副作用の報告は殆どなく安全な抗マラリア薬ですが、うつ症状・不眠・頭痛・倦怠感などの精神神経症状が比較的多くみられるため服用を中断してしまい、結果的に効果が弱くなってしまう現状があります。また、タイ、カンボジア、ミャンマーなどメファキン耐性マラリアが存在する地域では使用できません。不整脈のある人は使用禁忌なので注意が必要です。
費用
1錠:1,650円(税込)
■3ヶ月滞在の場合
渡航前 1週間:1錠
滞在中 3ヶ月(12週間):12錠
帰国後 4週間:4錠
(1+12+4) × 1,650 = 28,050円(税込)
メファキンを処方せず、医師との相談だけの場合は相談料として別途3,300円(税込)を頂戴いたします。
※ 渡航先によって適切な予防薬が異なりますので、必ず専門の医師と相談してください。予防薬は、定期的に服用することと、帰国後も飲み続けることが必要です。必ず医師の指示に従って服用してください。
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